転職したい気持ちと現職にいたい気持ちが両方あり、どうすればいいかわかりません
組織設計事務所で1棟を竣工まで担当した経験は、転職市場で高く評価されます。転職するか迷う7年目の相談に、発注者側や空間デザイン会社という選択肢を整理します。

ご相談者の情報
- 年代
- 20代後半
- 職種
- 意匠設計
- 業種・勤務先
- 組織設計事務所
- 経験年数
- 7年目
新卒で組織設計事務所に入り、7年目です。最初の3年ほどは基本計画のボリューム検討や法規の検討が中心で、施主と直接やり取りする機会はあまりありませんでした。
その後、ホテルを1棟、基本設計から竣工まで担当しました。上司と自分の間に中堅の人がおらず、施主と施工者の間に立つ場面も多くて、しんどい時期もありましたが竣工したときの達成感は大きかったです。今は別の案件を2件担当しており、基本設計を進めています。客室のプランや内装も担当する予定です。
働き方は、繁忙期になると夜遅くまで続きます。ベテランから同世代まで退職が重なっていて、一人あたりの仕事量が増えています。一方でこの状況に対して会社が手を打つ様子はありません。
それを見た同期達も転職活動を始めました。自分も漠然と考えてはいます。内装や空間づくりが好きで、憧れている会社もありますが、自分の経歴で通用するとは思えません。また、大きな案件に関わり続けたい気持ちもあって、動けずにいます。転職したいけど、まだいたい。その狭間にいる状態です。
専門家のアドバイス
1棟を一気通貫で担当した経験は市場で高く評価される
まず何よりお伝えしたいこととして、基本設計から竣工まで、1棟を通して担当した経験は、転職市場で高く評価されます。
規模の大きい事務所ほど分業が進むので、プロセスを一貫して経験した人は限られます。施主と施工者の間で調整した経験も含めて、そのまま実績として説明できる内容です。
発注者側は、一級建築士がなくても受けられる会社がある
発注者側に関心がある、という話がありました。
資格がないと難しいと思われがちですが、発注者側は会社によって要件が違います。一級建築士を必須にしていない会社もあります。そして、内装まで分かる人は発注者にとって価値があるため、選考に進める可能性が十分あります。
空間デザイン会社の建築部門という選択肢

内装や空間づくりに関心があるなら、もうひとつ道があります。
乃村工藝社などの内装会社が、建物全体を扱う部門を持ち始めています。そこでは、組織設計事務所の出身で内装にも関心がある人が採用の対象になります。内装設計の会社への転職は自信がないというお話でしたが、ご経歴としては条件を満たしています。ただし、施主と施工者の間に立つ構造上の立場からは今と変わらないので、そこがご自身としてマッチしているかは考えるべきです。
転職活動の進め方

現時点で転職を決める必要はありません。狭間にいる状態が苦しいのは、選べないからではなく選択肢が見えていないからです。他の選択肢を見た上で残ることを選ぶなら、結果的に同じ場所にいても気持ちが大きく変わります。
また、上司と自分の間に中堅の人がいないという課題は外から会社を調べるだけではわからないため、関心のある会社を一社ずつ、エージェントや内部の方との繋がりを頼って情報を収集することがお勧めです。
タテモンの相談カウンターは、転職を決めていなくても使えます。今転職活動をするべきかどうかから相談できる場になります。市況を知ったうえで今の会社に残るという結論でも構いませんので、ぜひ一度相談カウンターへご相談ください。