ポートフォリオには何を載せればいい?
設計職の転職で求められるポートフォリオは、載せる案件を3〜5件に絞るのが基本。案件の選び方、1件ごとの構成、職務経歴書と食い違わせないコツを答えます。

ご相談者の情報
- 年代
- 30代
- 職種
- 意匠設計
- 業種・勤務先
- 設計事務所
設計職に応募しようとしたところ、ポートフォリオの提出を求められました。転職活動のためにポートフォリオを作ったことが無く、どのように作ればいいかがわかりません。社会人になってからの案件は10件以上ありますが、何をどこまで載せればいいでしょうか?
専門家のアドバイス
10件すべて並べるより、3件から5件に絞るほうが書類は通る

担当した案件をすべて載せる必要はありません。目安は3件から5件で、3件でも構いません。
まずはポートフォリオで何をアピールしたいかから考えましょう。デザイン力を伝えたいのであれば、いちばんデザイン力が表れている案件を載せます。それより見劣りする案件を同じように並べる意味はありません。手がけた中でいちばん規模の大きい案件を加えるのも一つの方法です。
以前、経験した10件の写真をすべて貼っただけのポートフォリオで応募を続け、1社も書類審査が通らなかった方がいました。せっかく多様な経験をしていても、ポートフォリオを適当にしてしまうとあなたの魅力が伝わりません。
社会人になってからの案件が少ない方であれば、学生時代の修士論文を中心にまとめた例もあります。それでも選考が進んだ事例もあります。
ポートフォリオに決まった型はない
ポートフォリオの目的は、職務経歴書だけでは伝わりきらない工夫や強み、デザインへのこだわりを伝えることです。それが伝わるなら、形式は問われません。
凝ったデザインも要りません。見た目の綺麗さで選考が決まることはほとんどありません。採用側が知りたいのは、この柱が抜けなかったからこう納めた、古いビルで抜けない壁があったからこう配置した、といった試行錯誤の中身です。そうしたエピソードがあれば、むしろ積極的にポートフォリオに入れてください。
なお、デベロッパーなどの発注者側に応募する場合は、ポートフォリオを求められないことが多く、職務経歴書が中心になります。
1件ごとの構成をそろえると、面接で話す材料にもなる

選んだ案件は、すべて同じ構成とトーンで並べます。例えば次の順番です。
- 案件の写真と、用途や規模などの概要
- 意識したことと、自分が担当した範囲
- 平面図などの図面
- 図面のどこにこだわったか
単に写真を綺麗に並べるのではなく、図面を載せたうえで、どこにこだわったのかを書いていきます。メインで見せたい案件をこの形で数件まとめ、ほかの案件は巻末に写真と案件情報だけで並べる形もあります。
ポートフォリオを見て面白いと思ってもらえれば、面接ではそのポートフォリオを見ながら話せます。これがいちばん良い流れです。

会社の案件を載せることを心配される方も多いのですが、多くの方が企業の案件を載せています。応募書類は採用の過程でしか使われず、外部に出ることはありません。施主名など伏せたほうがよい情報だけは確認しておいてください。
職務経歴書とずれていると、ポートフォリオの出来とは関係なく評価が下がる
書類選考では、職務経歴書とポートフォリオのどちらが先に見られるか分かりません。案件の概要が両方に載っていても問題ないので、どちらを見られてもいいように整えておくことが大切です。
気をつけたいのは、2つの書類の中身が食い違うことです。実際にあったのは、職務要約では設計の経験が多いであるという書き方をしていたものの、ポートフォリオを読むとデザインを担当した案件が7件、設計が2件という方でした。この場合は、マンションの外観やエントランスのデザインを7件経験し、設計者としてはボリューム検討から実施設計まで担当した、と職務要約を実態に合わせて書き直すほうが、書類全体に一貫性が出ます。細かい点ですが、フォントやフォントサイズなども最後に揃えてください。
一人で作り込まず、出す前に第三者の目を通す
自分で応募した場合、書類で落ちた理由が返ってくることはほとんどありません。理由が分からないまま次に出すと、同じ原因で落ち続けます。
職務経歴書を第三者に見てもらうだけで、それまで伝わらなかった経験が、きちんと伝わる書類に変わることもあります。
タテモンエージェントは、建築業界に詳しいキャリアアドバイザーをご紹介しているサービスです。ご紹介するアドバイザーは、ポートフォリオや職務経歴書の磨き込みから一緒にサポートしてくれます。どのようにポートフォリオを書けばいいのか分からない方は一度ご相談ください。