25歳で転職経験3回です。それでも設計職で転職できますか?
転職回数3回でも設計職の転職は可能です。20代の設計者の相談に、回数で書類を落とされにくくする出し方と、今の職場での2年半を強みにする方法を整理します。

ご相談者の情報
- 年代
- 20代半ば
- 職種
- 住宅リフォームの設計
- 業種・勤務先
- 工務店
- 保有資格
- 二級建築士
- 転職回数
- 3回(現職 2年半)
社会人5年半で、3回転職しています。
はじめはゼネコンの施工管理でした。設計をやりたかったのですが、施工を知らないまま図面を描いても独りよがりになると思い、現場から入ることにしました。ただ、体調を崩してしまい半年くらいで退職しました。
次に地元のリフォーム会社の営業設計職に移ったものの、半年で辞めています。そのあと建築から一度離れ、半年ほど別の仕事をしていました。今の会社には縁があって拾ってもらい、2年半になります。木造住宅のリフォームやリノベーション、古民家の設計を手掛ける地元の工務店で、設計として働いています。他社ではできない経験のできる環境であり、仕事にはやりがいを感じています。現地調査から自分の裁量で進められますし、見えなかったものが現れる瞬間の驚きもあります。
それでも、ふと転職を考える瞬間があります。自分の仕事に対して評価が見合っていないと感じたり、新たな提案を行っても会社が動く雰囲気が感じられないといった理由です。最近は興味のあったWebデザインの勉強も始めていて、建築に残るのか、まったく別の業界に行くのかで迷っています。
そして何より、転職回数3回で本当に転職ができるのかという点が気になっています。以前エージェントに相談したときも、書類の段階で落ちてしまい、望みが薄いと感じてやめてしまいました。
専門家のアドバイス
回数だけで判断されるのは、書類の出し方が原因

結論から言えば、可能性は十分にあります。
転職回数が多い方が不利になるのは事実です。特に企業の採用サイトや大手転職エージェントから書類を送り、履歴書の情報だけで機械的に判断が行われる場合は書類通過率が大幅に下がります。
そのため、手厚くサポートをしてくれるエージェントを利用することをお勧めします。例えば私は、その方に合いそうな企業にまず電話で候補者の人となりを伝え、過去の転職経緯をすべて説明したうえで書類を提出しています。そうすると、表面上の数字だけでの判断を避けることができます。
20代後半で4回転職していた方が、大手ハウスメーカーに内定した例もあります。極端な事例ではありますが、転職回数が多いと絶対に転職できないわけではない、ということです。
直近の2年半が、いちばん強い材料

企業が本当に気にしているのは、次の会社でも同じように入ってすぐに辞めてしまわないかどうかです。
その意味で、今の会社で2年半継続勤務していることは大きな材料になります。しかも内容が薄いわけではありません。古民家の再生は、図面どおりに進まないことが前提の仕事です。不確定要素の強い仕事に向き合ってきた経験は、新築建築を行っていた人とはまた違った価値のある経験です。
加えて二級建築士資格を保持されており、まだ20代です。企業から見た条件としては悪くありません。
建築の可能性を先に見る
建築を離れてWebデザインの領域に行くことも視野に入れておられるとのことでしたが、先に建築での可能性を最大限まで見ることをおすすめします。そのうえで希望が叶わなそうであれば、Webの道を考えるのが良いです。この順番にしたい理由は、いまの迷いが本当にWebをやりたいからなのか、建築では良いところに行けないと感じているからなのか、まだ切り分けられていないように聞こえたからです。
例えば建築に残るとしても、リノベーションの設計であれば、既にやってきたことがそのまま活かせます。空き家の活用は、昨今注目されていますし今後も成長していく可能性があります。
ポートフォリオは、デザインのプロセスもセットで伝える
設計職の転職ではポートフォリオを求められることがあります。そこでは凝ったデザインは必要ありません。
職務経歴書に書いたデザインのプロセスを、相手に伝わる形で見せるものです。例えばこの柱が抜けなかったからこう納めた、という工夫が伝わるほうが、見栄えの良い作品集よりも評価されます。リノベーションの現場を知っている人ほど、そこを読みます。
動き出すのは勤続3年を待つ前
来年3月で今の会社で勤続3年になるとのことでした。そこを目標にするのは自然ですが、検討を始めるのは今からで構いません。
求人には、企業側の事情で人が採れていないタイミングがあります。そこに当たるかどうかで、同じ経歴でも結果が変わります。早く動くことと、早く決めることは別です。